Major Lazer(メジャー・レイザー)って一体何者!? 斬新なサウンドを生み出すスペシャルユニットに迫る

ミュージックファンであれば、Major Lazer(メジャー・レイザー)という名前を一度は耳にしたことがあるのではないだろうか?

全米ビルボードのTOP 10にもランクインするヒットソングを生み出し、ダンスホールやヒップホップ、EDMなどのパーティーでも楽曲がヘビープレイされているが、アーティストなのか、サウンドなのか、そして1人なのか、グループなのか、一体何者なのか知らない人も意外と多いかもしれない。

そこで今回は、世界基準のダンスミュージックシーンに多大な影響を与える存在 Major Lazer について紹介したいと思う。

Major Lazer とは

ジャマイカで生まれた音楽レゲエ/ダンスホールを軸に、EDMなどのサウンドを織り交ぜ、ジャンルや常識を飛び越え常に斬新なスタイルで楽曲をプロデュースするスペシャルユニットだ。

ハウスやテクノ、EDMの世界的プロデューサーとして知られ、DJとしても「世界で最も稼ぐDJランキングトップ10」に入るスーパースター Diplo(ディプロ)を中心に、2008年にプロジェクトが始動。


2012年には、*Black Chiney のセレクター/MCとしても活動していた Walshy Fire(ウォルシー・ファイア)が加入。Koffee のビッグヒットソング Toast をプロデュースした人物としても知られる。


そして2019年には、*Silent Addy とのユニット Vision Sound としての顔も持つ Ape Drums(エイプ・ドラムス)がメンバーに加わった。


これまでに他メンバーの移り変わりもあったが、現在はこの3人で構成され、各々がDJ/プロデューサーとして世界中を飛び回りダンスミュージックシーンを席巻している。

*Black Chiney … Supa Dups がオーナーを務めるマイアミのビッグサウンド。ヒップホップなどを大胆にリミックスした楽曲/ダブプレートでのプレイに定評がある。

*Silent Addy … マイアミを拠点に活動する人気 DJ/プロデューサー。アメリカ各地や世界中で開催されている人気イベント「Bashment」や「Rum & Bass」の中心人物としても知られる。

独創的なサウンド

彼らの特徴は、なによりもその“音”である。ジャマイカから発信されるダンスホールとは一味も二味も違う、より“踊る”ことに特化したサウンドは、確実に彼らの楽曲を世界基準の音楽へと押し上げた。

EDMなどのダンスミュージックと、聴いたら思わず体が動いてしまうダンスホール特有のリズムを絶妙に融合させたトラックに、Sean Paul、Busy Signal などのダンスホールアーティストや、Tarrus Riley や Chronixx といった普段は歌モノの楽曲のイメージが強いアーティスト、そして Justin Bieber や Ariana Grande、Bruno Mars といった別のジャンルのアーティストもフィーチャー。他のプロデューサーとは一線を画したスタイルで、世界中のミュージックファンを魅了している。

Come On To Me / Sean Paul

Watch Out For This / Busy Signal

Powerful / Tarrus Riley

Blaze Up The Fire / Chronixx

Cold Water / Justin Bieber & MO

All My Love / Ariana Grande

ビッグアーティストのコラボレーションをプロデュース

様々なジャンルのアーティストと楽曲制作を行っている彼らだからこそできる、豪華アーティストのコラボレーションも魅力の一つだ。

Que Calor / J Balvin & El Alfa

Bubble Butt / Bruno Mars & Tyga & Mystic

Know No Better / Travis Scott & Camila Cabello & Quavo

Boom / MOTi & Ty Dolla $ign & WizKid & Kranium


時代を先取るプロモーション

Major Lazer として活動を始めた約10年前から、彼らのほとんどの楽曲のミュージックビデオがYouTubeチャンネルにアップされてきた。また、ミュージックビデオとは別に、当時まだダンスホールシーンではあまり目にすることのなかったアニメーションやリリックビデオ(歌詞が曲に合わせて表示されるミュージックビデオ)を使ってプロモーションを行ってきたことも、現代の音楽リスナーのあり方にフィットしたと言えるだろう。



独自のスタイルを確立し、シーンで唯一の存在に

Major Lazer をはじめ、Nicki Minaj がダンスホールのリディムを大胆にアレンジしたトラックを使用したり、DJ Khaled がレゲエをサンプリングした楽曲をリリースしたりと、レゲエ/ダンスホールはジャマイカからだけでなく世界中でトレンドが生まれるようになり、様々な形でミュージックリスナーの耳に届くようになった。

「インドカレーがカレーライスになっていったように独自の変化があった方がいいと思うし、そのままやるだけじゃもう、カッコいいと思われない。」

と、Medz Music の Gacha 氏が当マガジンのインタビューでも語ってくれたように、時代と共に”こうでなければいけない”といった概念が薄れ、この音楽も多様化が進んでいるように感じる。

「あれはレゲエで、あれはレゲエじゃない。」と言った議論は常に巻き起こるが、これまでの常識にとらわれることなく独自のアレンジを加えることで世界的ヒットソングを生み出し、数十万人規模のフェスに出演し成功を収める Major Lazer は、レゲエシーンの中で他にはない新たなスタイルを確立した存在と言えるだろう。


そんな彼らは、これからも常に斬新なサウンドを生み出し続けてくれるはず。

BUZZLE MAGAZINE でも、もちろん今後も Major Lazer の動向に注目していくつもりなので、ミュージックシーンに新たな刺激を与えてくれるであろう彼らの次回作も楽しみに待っていよう。

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