【Interview】ネガティブをポジティブに変える | GALIANO

Interview by Luma | Text by BM Staff

タトゥー、ジェエリー、華やかなルックスに身を包み、マネーやギャルに関するトピックをテーマに歌う、まさに “ダンスホール” を体現するアーティストGALIANO(ガリアーノ)。近年急速に注目度を高め、2020年には待望の1stアルバムをリリース。一見すると順風満帆に見える彼だが、その裏には少年時代のいじめや生い立ちへのコンプレックスを乗り越えた過去があった。そんな日々を音楽に支えられながら過ごしてきた彼が、自身の音楽で人を支えることができる存在となった今だからこそ語れる、華やかさの内側に抱く真っ直ぐな想いに迫らせてもらった。

− BUZZLE MAGAZINE(以下BM):それではさっそくインタビューを始めさせてもらいます。GALIANOさんがディージェイを始められたのはいくつの時ですか?

GALIANO:16歳の頃に始めたね。高校1年生ぐらいだったかと。

BM:かなり早めに始められているんですね。活動を開始されたキッカケなどはありますか?

GALIANO:渋谷でPARTY HARD TUESDAYっていうレゲエのパーティーがあって、そこでラバダブとか見て衝撃受けて。当時はラップをしてたんだけど、レゲエも聴いてたから周りからレゲエっぽく見られてたんだよね。DOMINO CATとかめっちゃ好きだったし、NANJAMANとかも中学校の時から聴いてたから、めちゃくちゃ影響は受けてたね。

俺ヤバいっすよ

BM:そのPARTY HARD TUESDAYのラバダブが、ラッパーでなくディージェイになる転機になったんでしょうか?

GALIANO:そうだね。イベントに行った日に「俺ヤバいっすよ」って伝えたね(笑)俺みたいなヤツはいないですよって。そっから「どう動けばいいですか?」って聞いたらジャマイカ行ったほうがいいよって言われて、そっから3ヶ月後にはジャマイカに行ったね。

− BM:自信と行動力に満ち溢れていますね。当時のジャマイカはどういった雰囲気でしたか?

GALIANO:当時はMAVADOとKARTELとBIG SHIPがめちゃくちゃイケイケで、バッドな雰囲気だったね。

BM:ジャマイカに行って印象的だった出来事はありますか?

GALIANO:先輩と一緒に行ったんだけど、かなり危険だなって感じた。道にナイフをシュッシュって振り回してる人とかいて、普通いないじゃんそんな人。とか、朝方の団地でやってるパーティーに行った時に、先輩は慣れてる感じでジャマイカ人にお酒おごってて、俺はどうしたらいいか分からないから、ただ立ってたんだけど。少ししてその先輩のところに行ったら「あのジャマイカ人に、このマグナムで撃たれるかお酒おごるかどっちか選べって言われた」って言ってて。こわって思ってた。

BM:かなり衝撃ですね。

GALIANO:あとは、トレジャーハンターっていうカジノがあるんだけど、それにハマっちゃって。日本にもあるコインゲームの競馬のゲームが置いてあって、普通に説明書とかが日本語で書いてあるんだけど、それが現金でできるカジノがあって。それにハマって日本から50万持っていったのに3日で30万使っちゃったり。

BM:ダメですよ(笑)

GALIANO:それと、ジャマイカ行く前に先輩に「日本語とパトワ語が書かれている単語帳があれば会話できるぞ」って言われて、その単語帳使ってヘルシャビーチにいるシモンちゃんていう子をナンパして付き合ったからね(笑)

BM:色んな体験をされたんですね(笑)

GALIANO:1回目だったからね。ほとんど音楽してないよ(笑)

ル・ガリアーノ

BM:GALIANOさんの楽曲には家族愛に溢れている曲が多いと感じますが、どんな少年時代を過ごしましたか?

GALIANO:5歳まではクレヨンしんちゃんみたいで近所でも人気だったんだけど、小学校に入ってからハーフっていうのが理由でいじめられたね。顔とかでいじめられたり、それで超コンプレックス持ったね。なんでお母さん外人なんだろうとか思った。

BM:いじめられていた時に支えられたものってありますか?

GALIANO:2PACをめちゃくちゃ聴いてたね!2PACには支えられた。和訳の歌詞カードを読んで励まされたね。そんなバッドな環境にいるのか、俺なんて全然だなって。俺の『List of Confessions』って曲も、2Pacの『Do For Love』って曲のジャケットをカバーして出してるぐらい好きだね。

− BM:音楽が支えになっていたんですね。

GALIANO:そうだね。

BM:GALIANOさんの名前の由来を教えていただけますか?

GALIANO:もともと始めた当初はGALIANOじゃなくてSNAKE KILLER(スネーク・キラー)だったのね。BOUNTY KILLERとかELEPHANT MANとかバッドな名前に憧れてて。蛇年だしSNAKE KILLERに決まって活動を開始するんだけど、活動の途中でバックレるんだ。俺はフライヤーとかストリートペーパーとか配って回るような裏方の人間じゃないって。俺はもっと、歌う時はちゃんとギャラもらってやりたいみたいな。バイトできないくらい時間もなかったから、それだったらバイトして好きなもの買う!って言ってバックレて。1年半したら戻ってきて、でもまた色んな理由で行きたくないって言ってやめるんだけど。

BM:かなり紆余曲折があったんですね

GALIANO:でも俺にはやっぱり音楽しかないって思って戻ってきたら、お世話になった人とジャマイカに行くことになって。スネークっていう名前は縁起が良くないから変えろって言われて。ウジ虫って名前に変えろとか、ゲジゲジって名前に変えろとか(笑)でもちょうどそのころ、母親に俺のフィリピンの名前ってなんなのって聞いて。ハーフっていうことも嫌で隠してたから、聞いたことがなくてさ。そしたら「ダレル・ガリアーノ」ていう名前で。それでGALIANOでやりますってなったね。

BM:今までの過去を振り切ってコンプレックスだった外国の名前で勝負をすることになるんですね。他にも分岐点になったことってありますか?

GALIANO:『Millionaire Gyal』を出したころかな。そっから3年間は音楽だけで食べてたね。だけど落ちるところまで落ちた。家賃を3ヶ月滞納して島に行ったり。でもそこがターニングポイントになったかな。

− BM:厳しい状況ながらもアーティストとしての活動がさらに本格的になっっていったんですね。

GALIANO:2020年にはアルバム (『It’s Galiano』) を出したんだけど、本当は2019年に出す予定だったの。だけど息子が生まれて1年間島に行くことになって、戻ってきて息子の1歳の誕生日にアルバムを出したね。息子が生まれたことも転機かもしれない。

奇跡は離さねえ墓まで

BM:転機となる楽曲はどれもStarBwoyWorksのプロデュースですね。かなり相性がいい印象ですがStarBwoyWorksと一緒に曲作りをするようになったキッカケを教えていただけますか?

GALIANO:GALIANOとしては『Pussy So Nice』っていう曲でデビューするんだけど、その曲をStarBwoyに聴いてもらえて、YARZのTONZILLAと一緒にスタジオに行くようになったり。ジャマイカから帰った後2015年に『My Grave』を録音したのがStarBwoyとの初めての曲だね。

BM:そうだったんですね。『My Grave』の制作秘話などあれば教えていただけませんか?

GALIANO:『My Grave』はジャマイカに行った時に先輩のツテもあって、BIG SHIPのGENIUS (Stephen “Di Genius” McGregor) に曲を作ってもらってる時にリリックを書いて、バースを完成させて。サビの部分はラッパーのRYKEYていう人とドライブしてる時にフリースタイルで「奇跡は離さねえ墓まで」って歌っててできたって感じ。

BM:なら元々はGENIUSのトラックに乗せる予定だったってことですか?

Galiano:そうだね。そのトラックに乗せる曲はまた別でも作ったんだけど、それもお蔵入りになっちゃった。

− BM:GENIUSのトラックを使った曲も聴いてみたかったですね。

GALIANO:まあでも、もっとヤバい曲ができてるから。今回はGENIUSのトラックを自分のものにはできなかったけど、波に乗っていないと自分のものにはできないし。

BM:リリックはどうやって書いているんですか?

GALIANO:まずトラックを聴いて、しっくりくるようにノリで書いていく。でもめちゃくちゃ時間はかけてます。ノリで書いてるけど、ノリの時間が異常に長い。気づいたら出来上がってるんですけど、今考えたらスタジオでこもって考えまくってたなぁって。

レゲエディージェイで夢を見せたい

− BM:GALIANOさんの音楽人生の中で常に大切にしてることってありますか?

GALIANO:自分自身を信じることだね。自分を信じないと過去に言ったことは全部ウソになってしまうし、自分を信じてたら俺でもアルバムを出せるし。年齢も関係ない。おれは落ちるところまで落ちても、自分を信じて音楽してるからさ。信じてないとここまで辿り着けてないから。

BM:ありがとうございます。当面の目標はどんなことがありますか?

GALIANO:夢を見せたいからね。レゲエディージェイでもこんなところにいけるんだって思わせたい。こんなに飯食えるんだとか、いい服買えるんだとか。そういう風になりたいですね。みんながいないとそうはなれないので、もっと曲を出していくから聴いてほしいですね。

BM:ありがとうございます。それでは最後に、BUZZLE MAGAZINEを読んでくれている読書のみなさんに一言お願いします。

GALIANO:GALIANOです。リアルをもとに、ネガティブをポジティブに変えられるメッセージをこれからも贈り続けます。

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