【インタビュー】KING LIFE STAR | Do the レゲエ 第1回オンラインジョグリンクラッシュ チャンピオン

Interview by Luma | Text by BM Staff

オンラインでのジョグリンクラッシュという過去に例を見ないバトルに挑み、自身らのクルーの名の通りキングの称号を手にしたKING LIFE STAR。溢れんばかりのバイブスで圧倒的な存在感を放つRIOのMCと、冷静沈着なスナイパーの如く正確無比なI-LINKのDJテクニックがシナジーを生み出し、パワフルかつ繊細なプレイで他を圧倒した。画面越しであろうと否応なくオーディエンスを熱くさせ「これがレゲエ、これがダンスホールだ」とジャマイカを感じさせる彼らのスタイルは、文字通り “Do the レゲエ” を体現するものだった。

− BUZZLE MAGAZINE(以下BM):改めて、オンラインジョグリンクラッシュ優勝おめでとうございます! 反響もかなり大きかったようで、優勝が決まった時にはKING LIFE STARのインスタグラムがタグ付けで溢れていたのが印象的でした。

RIO:ファンのみんなが喜んでくれてるのがめっちゃ嬉しい。

I-LINK:うん、ありがたいですね。素直に嬉しい。

BM:今回のクラッシュに参戦を決めた経緯を教えていただけますか?

I-LINK:出場を決めたのが締切日ギリギリで。ジョグリンクラッシュが開催されるのは知ってたんですけど、RIOさんに「クラッシュあるらしいですね」って感じで話して。何も考えずにその日に2人で出ようって決めました。

RIO:経緯もへったくれもないよ(笑)「どうする?」「とりあえずやるか?おっし、やろう」みたいな(笑)いやぁ、迷ったらGOだね。

− BM:KING LIFE STARは昨年、同じくDO the レゲエが主催したサウンドクラッシュにも出場されていますよね。今回ジョグリンクラッシュに参加して、違いはありましたか?

RIO:うーん、どうだろうなぁー… コレといってあんまり違いはない気はするな。プレイもここで掴んで、ここでメッセージ発して、ここでボスって、プロップするみたいな。やってたことに違いはないかも。サウンドクラッシュはディスが多いくらいかな。

I-LINK:セレクターとしては、曲をかける間が違うかなと思うっすね。

RIO:あー、確かに。ジョグリンだとセレクターがリードしていくけど、クラッシュだとMCの間にストンっと合わせてかけないと、曲が当たらなかったりするもんね。

− BM:なるほど、そういった違いがあるんですね。今回のKING LIFE STARは前回のサウンドクラッシュに比べて、小道具を使ったりなどの遊びの部分が抑えられているように感じました。

RIO:I-LINKがふざけ過ぎですっていうからさ(笑) 2人で話してるときは爆笑するくらい色んなこと思い浮かんでたんだけど、前回JAM MASSIVEとの対決のときにめちゃくちゃ叩かれたから(笑)

− BM:それであっても、カメラの使い方やエンタメ性は他と比べて秀でているなと言う印象でした。

RIO:まぁ毎週配信やってるからね。そこは慣れてますよ。でもRISKY DICEのミヤモにはカメラ使いは負けちゃうかも(笑) セレクターでは絶対に負けないけど。

お互いを信頼できてるのが勝因の一つ

− BM:今回様々なラウンドやお題がありましたが、特に手応えを感じた場面ってありますか?

I-LINK:いやー、基本的に全部イケてると思ってプレイしていたので。プレイバックで曲変えないといけない部分も色々ありましたが、手応えは全部ありましたね。全ラウンド自信をもってプレイしました。

− BM:逆に対戦相手のプレイで盛り上がった場面などありますか?

I-LINK:準決勝でロべカルの実況をかけたんですけど、決勝でSTEELがその返しのカカの実況をかけてきて上がりました(笑)

RIO:横でブチ上がってたもんね。「カカきた!カカきた!うわぁー!」つって(笑)

− BM:クラッシュならではのジョークの効いた面白いポイントですよね。RIOさんはどうですか?

RIO:やっぱりSTEELのRIOでしょ(笑) 毎週やってる配信のLINK UPで言ったんだよね「勝っても負けてもいい」って。本当にその気持ちでやってて、出ることに意義があると思ってるからさ。でも、まさかあそこ使われるとは思わなかったな(笑)でもあれは絶対Rだと思って、LIFE STARファミリー誰も気づいてなくてさ、俺だけが気づいて。サンプラーだったらセーフだなと思ってたら、ちゃんと曲でかけてたから。盛り上がり過ぎて思わず「Rじゃんそれ!」って言っちゃったね(笑)

※”S”から始まる名前のアーティスト縛りのお題ラウンドでDJ STEELがRIOの過去のMCを切り取りプレイした

− BM:その意見も含めてエンターテイメントでしたね(笑)今回審査員からの評価も高かったI-LINKさんのトーンプレイですが、今回の大会を機に始めたそうですね。

I-LINK:そうですね。とりあえずゼロからのスタートで。いやー、トーンプレイはホント難しかったですね。そこはRIOさんに教えてもらって。

RIO:I-LINKは昔、ダンスダンスレボリューションっていうゲームやってたらしくて、そのおかげかめっちゃリズム感はあったから。スクラッチもやってなかったけど、ある程度すぐにできるようになったよね。

I-LINK:学校行くって言って、ゲームセンターに音ゲーやりに行くくらい好きでした(笑) 学校のカバン持ってるんだけど、そこからドラムのバチを取り出して。それが活きたなーってこの間友だちと話しました。そういった環境を作ってくれた地元の仲間に感謝です(笑) まあでも、RIOさんにもイチから教えてもらったので、自分だけでは絶対にできてないです。

RIO:すぐ自分でできるようになるよ。それにトーンプレイはリズム感も大事だけど、音階を理解することも大事だよね。俺は楽曲プロデュースだったりエンジニアもやってるから、キーについてものすごく勉強するわけよ。5年位プロデュースしているから、音階をある程度理解できるようになってきてて、それがI-LINKのリズム感とうまくマッチした感じだね。

− BM:リミックスのクオリティも高くて話題になっていましたね。リミックスはクルーのA7さんにおまかせしているんですか?

I-LINK:もちろんA7のも使ってるんですけど、今回は自分たちで作ったものが多かったですね。

RIO:そうだね。I-LINKもある程度音階が理解できているから「これとこれ曲合いそうじゃないですか?」って曲を送ってきてくれるわけよ。I-LINKはセレクターとして選曲で精一杯だからさ、その隣で俺はリミックス作って。2人で分担しながら作業したから、めちゃくちゃ効率的に動けたね。かなりそこは勝因だと思う。2人とも同じことはやってないっていうか。

I-LINK:それぞれがお互いを信頼できてるからこそ分担できていると思うので、そこも勝因の一つだと思います。

RIO:うん、めちゃくちゃ信頼している。こいつはできるよって思ってる。なかなかそう思える人っていないよね。

− BM:本気になる場面であればあるほど、他人を介すると自分の描いたイメージが崩れちゃう恐れもありますもんね。信頼関係がないと自分一人でやりたくなってしまいそうですね。

I-LINK:正直、自分もKING LIFE STARに入るまで1人でやってきた理由っていうのが、誰も信頼できないっていうか… RIOさんならもちろん信頼できますし、影響を受けている人だから。RIOさんじゃなかったらずっと1人でやってたと思います。

コレが俺たちの正解

− BM:今回の大会を通して特に苦労した部分ってなんですか?

RIO:時間かな。決勝までの時間がなさすぎた。けど、その短い時間の中でもI-LINKは仕上げてきたなと思ったね。多分、15分のミックス作るんだったら日本で1番上手いんじゃないかな。

I-LINK:おっ(笑)

− BM:かけている曲数もすごい量でしたね。あれは全部その場でミックスしているんですか?

I-LINK:その場でミックスしてます。正直、それが優勝に繋がったと思っています。やっぱりダンスホールって生き物なので、その場でやらないと出ないバイブスみたいなものがあるんですよ。

− BM:その場でミックスしてリズムもキーもぴったりな部分が、今回の評価にも繋がっていましたね。セグメントの組み方は普段の現場とは違いますか?

I-LINK:違います。これは配信する人や、今後オンラインクラッシュに出る人にアドバイスとして伝えたいんですけど、現場で活きる曲と配信で活きる曲っていうのがあるんですよ。いくら現場で盛り上がってても配信では盛り上がらなかったり。それも毎週配信しているから分かったことなんですけど、そういった曲を削ったりすることが大切だと思いました。

− BM:やっぱり配信と現場では盛り上がる曲に違いがあるんですね。

RIO:あとは、ちゃんと信じているものがあるかどうかもポイントだと思う。コレは間違いないっていう。コレが俺たちの正解だ!って自信を持って言えるかどうか。それがオンラインと現場の違いだと思う。お客さんがいればそこに伝わって、今スベってる、スベってない、っていうのが分かるけど、オンラインは見えないからさ。そこが違う。

あの瞬間が一番幸せ

− BM:今回RIOさんのMCで「上から下まで盛り上げないとトレンドは作れねえ」て言っていたのが印象的で。オンラインジョグリンクラッシュは現場離れしている層も観ていると思うんですが、幅広い層がいる中でニューチューンで盛り上げるために普段の現場から工夫していることはありますか?

RIO:普段の現場とかだと、お客さんを見て、絶対かけないといけないってことはなくて、どっちかって言うとかけたくなるっていう感じかな。ニューかけるのってチャレンジだったりするんだよね。でもそれが面白くて。「あれウケたなー!」とか。

I-LINK:そうですね。ジョグリンでは特にニューかけないと、現場の空気が止まっちゃうっていうか。あと意識しているのは、日本でウケの良いニューかどうかっていう判断も大切。いくらジャマイカでボスってても、日本でウケなさそうだったらかけないし、そこは意識しています。

RIO:ニューでボスったときの快感はすごいよね。かけるときは強気に「俺なら絶対いけるっしょ!」みたいな気持ちでかけてる。かっこいい曲は伝わるから、あとはどうかけるかって感じで。まぁこれからのI-LINKのブランニューが楽しみだね。また新しいCD出したいよね、JUGGLIN PUZZLEに続くやつ。

− BM:前作のJUGGLIN PUZZLEは2人で制作したんですか?

RIO:いや、9割9部I-LINK。ホント頭の中どうなってるんだろうって思うよ。

− BM:そのI-LINKさんのミックスにRIOさんのMCを入れた感じですか?

RIO:そう、俺のCDにはほとんどMCが入ってて、MCはレゲエの良さでもあるし。レゲエのMCって上手くない?どこでもやっていけるレベルの上手さだよね。曲と曲の間を埋めたりとかさ、セレクターの繋ぎとはまた違った繋ぎっていうか。そういう部分は意識してるね。トーンによっても違うわけじゃん、強く言い過ぎたり弱かったり。MCするときは常にリスナーになりながら喋ってるね。ただの発信者になってるときは大抵スベってるしさ。9対1くらいでたまにあるけど(笑)I-LINKのプレイにどう俺がアプローチするのかが、今後のLIFE STARの面白い部分だと思う。

− BM:RIOさんのMCのこだわりのような部分ですか?

RIO:こだわりというか、こうあるべきだって感じかな。特に俺たちがかけてる曲なんて、パトワ語だし伝わるわけがないわけよ。でも、意味が分からないでかけた一曲と、意味が分かってかけた一曲の伝わり方って全然違うんだよ。それはずっと不思議なんだよね。だからそこはMCとしては丁寧に合わせていきたいね。

− BM:I-LINKさんのセレクターとしてのこだわりはありますか?

I-LINK:かっこいいダンスホールをやることですね。僕がジャマイカでクラったダンスホールをやること。これぞジョグリンっていうのを目指したいです。

− BM:FIRE LINKSのもとで修行していたとお伺いしましたが、その時の経験はどう今の自分に活きていますか?

I-LINK:毎日見ていたんで、あれぞジョグリンだって感じなんですよね。ダンスホールって爆発力だなって思わされたっていうか。

− BM:ジャマイカのダンスホールを体現するようなプレイスタイルを意識しているんですね。

I-LINK:意識してるっていうか、それしかできない。それが弱点でもあると思っているんですけど。そこに誇りを持ってスタイルを貫くというか。

RIO:逆にあれができる人ってなかなかいないけどね(笑)だって体感していないとできないもん。あのプレッシャービンビンの中でやるのがさ。スベったらお客さん帰っちゃうし、瓶も飛んできちゃうから。

I-LINK:ほんとアイツらあれで稼いでるので、明日メシ食えるか食えないかみたいな部分なんですよね。その責任重大のプレッシャーの中でやるのは最高ですよね。

RIO:だから上手くなるよね。おれは最近行けてないけど、あのプレッシャーを感じに行きたい。

I-LINK:あの緊張感ある現場を爆発させる瞬間が一番幸せです。宙に浮いてる感じっていうか。

− BM:その時にジャマイカ人の心を掴むためのコツはありますか?

I-LINK:実際にアイツらと生活して心を知るって感じです。それに尽きると思います。ほんと偉そうなこと言えないですけど、自分が今ジョグリンできるのはジャマイカの友だちと生活してサバイブしたからできるようになったと思っています。そういう奴らと過ごしてたら、リリックがすごく入ってくるっていうか。だからこそ曲が自分のものになるっていう感じですね。

DO THE レゲエは本物

− BM:決勝の最後に、RIOさんがSTEELさんへ「ジャマイカに行っていっぱいバイブスをゲットしてほしい」とメッセージを残していましたが、他のセレクターの人たちにもアドバイスできることはありますか?

RIO:俺も最近行ってないから偉そうなことは言えないけどね(笑) アドバイスは、やっぱり本物見たほうがいいよっていう感じだね。この音楽はジャマイカのものだから。縮小してると言われていても、TOP40に入ってるアーティストはダンスホールフレイバーを使っているし、あいつらも本物のダンスホールやレゲエに食らっているんだよね。ヤベえなってなってるはずなんだよ。とりあえず一度本物をチェックするのが一番だと思う。

− BM:本物を実際に体感しているかどうかが大きな要素の一つになるんですね。

RIO:だからDO THE レゲエはいいと思う。本物の人たちがやってるから、バイアスしようがない。間違ってないって断言できる人たちが審査員しているから。友達とかも関係ないしね。全員オレに票入れろよとか思ったけど(笑) でも絶対にそういうことしない人たちだから。そこが好きだね。本物を見ないと本物になれないのはどのジャンルでも一緒だね。

− BM:ありがとうございます。KING LIFE STARとして今後の展望などお聞かせいただけますか?

RIO:とりあえず、ジョグリンクラッシュのKING LIFE STARラウンドのCDを出します。あとはコロナでどうなるかわからないけど、緩和してきたらオレたちが伝えたいジョグリンを賛同してくれるところにLIFE STARでツアー回ろうかと考えています。

I-LINK:やっぱり自分たちは間違いないっていう気持ちでダンスホールをやっていくから、配信とか見てほしい。間違いない曲かけてるし、間違いないこと言ってるから、サポートよろしくお願いしますっていう感じです。

− BM:それでは最後に、BUZZLE MAGAZINEを見てくれている方にコメントを頂けますか?

RIO:BUZZLE MAGAZINEはいつも最先端の情報を発信していると思っています。オレもいつもチェックしてます。なのでレゲエ好きの人は是非チェックして、みんなでレゲエを盛り上げられたら最高です!いつもありがとうございます。

I-LINK:さっきKING LIFE STARが間違いないって言ったように、BUZZLE MAGAZINEも間違いないので、安心してチェックしてください!

KING LIFE STAR

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